ISU理事会は2020年8月3日にオンラインミーティングで会合し, 他の議題と一緒に2020/21シーズンのISUグランプリフィギュアスケートシリーズについて話し合った.
多くの渡航やその他の制限, 特に世界中のリスクを含む, 継続する危機的なCOVID-19の進展を考慮すると, 理事会は, 2020年4月28日の理事会 (ISU Communication 2320 / ISUコミュニケーション第2320号) で決定した基本方針, すなわち, 国際的なアイススケート競技会の参加者の健康と安全は, 引き続き最優先事項である, と繰り返した. COVID-19に関連する健康と安全への懸念だけでなく, 国際的に競争するための最高の機会を選手たちに与える必要性も考慮して, ISUは, 2020/21シーズン中に安全に開催できる全ての国際競技会を開催するために, ISU会員に最大限のサポートを提供する.
上記の例外的な状況, ISUの基本方針及びCOVID-19下の危険な海外渡航を最小限に制限する目的を考慮しながら, 理事会は, ISUグランプリフィギュアスケートシリーズを運営する6つのISU会員 (カナダ, 中国, フランス, 日本, ロシア, アメリカ) から受け取った提案を検討した. ISU組織規約第17条第1項q)に従って理事会に与えられた権限に沿って, 理事会は, 2020/21シーズンの個々のISUグランプリフィギュアスケート大会が, 国内的に運営される大会になるという提案に, 原則として同意した. 理事会の原則的な合意は, ISUとISUグランプリの6つの運営会員のそれぞれが詳細な合意に達することを条件としている.
各ISUグランプリフィギュアスケート大会への参加は以下に限定される
- 開催国の選手と競技役員
- 通常, それぞれの開催国で練習をしている選手
- その地域のグランプリフィギュアスケート大会に割り当てられた他のISU会員の選手で, 関係国の該当する渡航, 入国, 及び衛生上の制限対象となる.
各ISUグランプリフィギュアスケート大会に含まれる競技区分, 招待された選手のエントリーの数と基準/条件/制限, ISUグランプリフィギュアスケートファイナルの資格基準, 費用の責任, 競技役員の資格と数, 主催するISU会員への賞金を含むISUの財政的及びその他の支援など, 関連するすべての詳細は, 個々のグランプリイベントを運営する6つのISU会員と協力し, ISU理事会が任命した専任の作業部会により, 理事会の承認を条件に実施され, できるだけ早く公表される.
各ISUグランプリ大会は, 開催国の健康/衛生要件に従って運営される. そのような国内の健康/衛生要件と矛盾しない限り, COVID-19パンデミック中にISUイベントを開催するためのISUガイドラインも基本的に適用されなければならない. これらのガイドラインは現在準備中であり, できるだけ早く公開される.
公平を期すために, ワールドスタンディング/ランキングポイントは付与されず, 選手が獲得した得点は, ISU選手権に適用される最小総要素点に考慮しない (この点に関しては, 以下の3点目が考慮される).
ISUグランプリ大会は, 原則として, 通常の権利を保有するISUのメディアパートナと, 主催するISU会員によって放送される.
ISUグランプリフィギュアスケートファイナルは, 2022年冬季オリンピックのテスト大会として2020年12月10-13日に北京で開催される予定であり, その開催については, ファイナルがいつどのような条件で開催できるかの結論を出すべく, 中国側の担当者と協議する. ISUは, 結論が確認され次第, 関係者に最新情報を提供する.
ISU理事会は, ISUチャレンジャーシリーズ及びISU選手権の最小総要素点についても議論した. 詳細については, ISU Communication 2339 / ISUコミュニケーション第2339号のISU理事会の決定を参照されたい.